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このサイトは日本聖書協会発行の
新共同訳聖書から引用しています。
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週報巻頭言
週報巻頭言 : 「縺れ解され、腹から泣いて」 創世記 45 章 1-15 節
投稿者 : iybpc 投稿日時: 2019-08-25 15:53:43 (205 ヒット)
週報巻頭言

も つ ほ ぐ 今は、わたしをここへ売ったことを悔やんだり、責め合ったりする 必要はありません。命を救うために、神がわたしをあなたたちより 先にお遣わしになったのです。 (創世記 45:5)
ヨセフが、たまらなくなって泣いています。こらえきれなくなって声を出して泣いて います。深い感動と、抑えようのない激情がヨセフの腹の底からこみ上げ、涙と嗚咽が 吹き出したのでした。 エジプトの 7 年の豊作の間、彼は続いておこる未曾有の大飢饉に備えてエジプト全土 で穀物の備蓄を指導しました。そしてその甲斐あって、エジプトの穀倉には十分な食料 が蓄えられていました。ファラオが見た夢をヨセフが解読したとおり、2 年前から前代 未聞の大飢饉が世界を襲いました。エジプト地域はもちろんのこと、アフリカ諸国から もメソポタミア諸地域からエジプトに穀物の買い出しにたくさんの人々が集まってくる ようになりました。その買い出しの群衆の中に、ヨセフは、22 年前に自分のことを売り 払い、見捨てた兄たちの顔を見つけてしまうのです。それが原因で、自分はエジプトに 奴隷として売られ、エジプトに生きるしかない運命をたどってきたのです。愛する父と 生き別れ、父や弟とのかけがえの無い時間を奪った兄たちの顔、憎んでも憎みきれない 兄たちの顔でした。 しばらくは平静を装って兄たちと対峙してきたヨセフでした。兄たちは、いったいこ の 22 年間何を考えてきたのか。どう生きてきたのか。行方不明になった自分のことをど う思ってきたのか。自分に対しておこなった非情な仕打ちを悔いているのか。わからな くて、知りたくて、探りたくて、平静の仮面の下は苦悶にゆがんでいたでしょう。心の 内に、懐かしさと怒りとがせめぎ合っていたことでしょう。しかし、とうとうヨセフは 我慢しきれず、兄弟たちの前で泣きじゃくってしまうのです。兄のユダが、「ベニヤミン の代わりに自分がここに残って奴隷になります。末っ子を放ってください。」と言うのを 聞いて、兄がこんなことを言う人になっていることを知って、ヨセフの感情の淵が決壊 したのでした。「兄さんたち、ベニヤミン。私はあなたたちの兄弟ヨセフです。父さんは まだ生きていますか。」恩讐の彼方に、新しく結ばれた家族の「結」。このようにしてイ スラエルの息子たちは、縺れてきたものを解され、それだけでなく、自分たちが結い込 もつ ほぐ まれていく神の大きな御心(歴史)の網を、知るのでした。吉 叶


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